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本ガイドでは、異議申立や審判請求など、係争案件を管理するための設定・作成から日々の管理までを1ページで通してご案内します。係争管理をひととおり行えるようになりたい方向けのガイドです。

各機能の詳細は、リンクした個別マニュアルをご参照ください。

※掲載している画面は、機能のアップデートにより最新の表示・操作手順と異なる場合があります。最新の操作方法は本文の説明をご確認ください。

係争管理でできること

  • 他社侵害・警告状受領などの紛争事案を「係争」案件として作成・管理する
  • 相手特許の情報を「データ比較」で取り込み、案件内に登録・更新する
  • 係争先(相手・代理人)や対象製品をマスタ登録して案件に紐づける
  • 異議申立・審判(査定系/当事者系)を「審判異議」タブで一元管理する
  • 取消理由通知・審決後などの期限を、OA/係争受/標準アクションで管理する
  • 調査案件(クリアランス調査等)と係争案件を紐づけて追跡する

立場に応じた案件種別の考え方

係争は、自社が「受ける側」か「行う側」かによって、管理する案件が変わります。
まず下表で自社の立場を確認してから、「ケース別マニュアル」内の該当するセクションへお進みください。

状況管理する案件主なテーブル
自社の保有権利に「異議申立」を受けた既存の出願案件で管理審判異議 > 異議申立
自社の保有権利に「無効審判請求」を受けた既存の出願案件で管理審判異議 > 当事者系審判
「拒絶査定」に対し不服審判を請求する既存の出願案件で管理審判異議 > 査定系審判
第三者の保有権利に「異議申立・無効審判請求」を行う新規の係争案件を作成異議申立/審判請求
侵害・差止・損害賠償などの紛争が発生した新規の係争案件を作成係争

係争案件の作成と基本管理

他社が自社の権利を侵害している可能性がある場合や、警告状を受け取った場合など、訴訟に発展しうる事案は「係争」案件として作成・管理します。

係争先マスタの登録

まず、警告状を送る/送られた相手の情報を「係争先」マスタへ登録します。
「メニューバー > 設定 > マスタ一覧 > 係争先」を開き、「係争先新規追加」から登録します。
相手が代理人を立てている場合は、代理人の情報も係争先として追加してください。

案件の作成(原告/被告)

被告の場合:既に出願案件があるため、その案件の「審判異議」タブで管理します。テーブルは用途に応じて次のように分かれています。

テーブル名管理対象
査定系審判拒絶査定不服審判、補正却下決定不服審判 等
当事者系審判・訂正審判無効審判請求(被請求)、不使用取消審判請求(被請求)、訂正審判請求 等
異議申立異議申立日・異議番号・異議結果・決定日・謄本送達日 等

原告の場合:「メニューバー > 案件 > 案件作成」を開き、「係争」欄から、法域・国内区分に応じたメニューを選択して案件を作成します。
代理人・当方主体(自社名がデフォルト入力)・係争先(相手=被告)を入力し、ページ下部の「登録」を押します。
相手特許の書誌情報は、案件の「特許庁」タブでデータ比較を行うことで、公開情報から出願番号などをまとめて取り込めます。

事件番号の管理(ユーザ定義番号の活用)

事件番号には専用の入力欄がないため、「ユーザ定義番号」欄を活用して管理します。
例として「ユーザ定義番号3」を「事件番号」とする場合は、「設定 > ユーザ定義項目フィールド名設定」で「ユーザ定義番号3」の欄に「事件番号」と入力して登録します。
案件の「データ >基本書誌」でフィールド名が変わっていれば設定完了です。

製品の登録

自社製品に対して他社から侵害の警告状を受けた場合、対象製品を製品マスタへ登録すると、製品情報を案件に紐づけられます。
案件の「データ> 対象案件」タブ「製品」テーブルで「編集」に切り替え、対象製品を選択して「更新」します。
製品マスタへの追加は「ツール > 製品管理 > 製品新規追加」から行います。

調査案件との紐づけ

紛争に伴い調査(クリアランス調査等)が発生した場合、「調査」案件を作成して係争案件と紐づけられます(案件作成 > 係争 > 調査)。
紐づけ作業は調査案件側からのみ可能です。調査案件の「データベース > 契約関連案件」タブ「契約案件」テーブルの「対象案件」欄に、係争案件の整理番号を入力すると、双方のサマリにリンクが表示されます。

アクションの使い分け

係争系の期限は、標準アクション・OAアクション・係争受アクション・ユーザアクションで管理できます。

特許庁書類の取込対応

特許庁HTML/XML添付による自動取込は、テーブルによって対応が異なります。取込非対応のテーブルは手動入力が必要です。

テーブル特許庁HTML/XML添付での自動取込取込される主な項目
査定系審判対応審判請求書 → 審判種別・審判請求日・審判番号/審決 → 審決日・審決種別・登録査定日(勝訴時)
当事者系審判・訂正審判非対応(手動入力)ー
異議申立非対応(手動入力)ー
Warning

運用上の注意

  • 係争案件では標準アクショントリガ設定が使用できません。アクションは手動で登録してください(出願案件では自動生成が可能です)。
  • 当事者系審判・訂正審判テーブルと異議申立テーブルは、特許庁書類の自動取込に非対応です。項目は手動で入力してください。
  • 「拒絶査定」アクションの法定期限処理日は、分割出願の可能性を考慮し自動では登録されません。審判請求・分割出願の提出時、または期限到来時に手動で登録してください。
  • 審決謄本受領後は、登録料納付期限または審決取消訴訟期限(30日)が発生します。起算日(発送日・謄本送達日等)を確認して期限を設定してください。
  • 事件番号は専用欄がないため、ユーザ定義番号欄を割り当てて運用してください。

ケース別マニュアル

①異議申立を受けた場合の管理(異議申立・被申立側)

自社の保有権利に対して異議申立を受けた場合は、既存の出願案件で管理します。
異議申立に関する情報は、「データ」>「審判異議」タブの「異議申立」テーブルで一元管理します。

②無効審判などを請求された場合の管理(当事者系審判・被請求側)

自社の保有権利に対して無効審判などを請求された場合は、既存の出願案件で管理します。
無効審判や訂正審判などの当事者系審判に関する情報は、「当事者系審判・訂正審判」テーブルで管理します。

③拒絶査定不服審判などを請求する場合の管理(査定系審判・請求側)

拒絶査定不服審判などを請求する場合は、対象となる出願案件で審判手続の進行を管理します。

④第三者の権利に対して異議申立・不使用取消・無効審判などを行う場合の管理(申立・請求側)

第三者の保有権利に対して異議申立や不使用取消審判・無効審判などを行う場合は、root ipクラウド内に対象となる出願案件がないため、新規に係争案件を作成して管理します。

⑤侵害訴訟・差止請求などの管理(その他の特許紛争)

侵害訴訟、差止請求、損害賠償請求など、異議申立や審判以外の特許紛争を管理します。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 自社の権利に異議申立を受けました。新しく係争案件を作るべきですか?

いいえ。自社(クライアント)の保有権利に対する異議申立・無効審判請求(被請求)は、一元管理の観点から既存の出願案件で管理します。新規の係争案件を作成するのは、第三者の権利に対して自社が異議申立・審判請求を「行う」場合です。

Q. 第三者の特許に異議申立をしたいのですが、案件が見当たりません。

請求人側の異議申立・無効審判請求は、システム内に対象案件がないため、新規で係争案件を作成します。「事務処理 > 案件作成 > 係争ー異議申立/審判請求」から作成し、係争先マスタに相手先を登録のうえ、対象出願番号を入力して「案件データ/庁データ比較」で書誌情報を取り込みます。

Q. 事件番号はどこに入力すればよいですか?

事件番号には専用の入力欄がないため、ユーザ定義番号欄を活用します。「設定 > ユーザ定義項目フィールド名設定」で任意のユーザ定義番号のフィールド名を「事件番号」に変更して運用してください。

Q. 相手特許の書誌情報を手入力せずに登録できますか?

可能です。対象出願番号を入力し、案件の「特許庁」タブで「データ比較(案件データ/庁データ比較)」を実行すると、特許情報標準データから未登録の書誌情報が取り込まれます。

Q. 係争案件で標準アクショントリガ設定が効きません。

係争案件では標準アクショントリガ設定は使用できない仕様です。係争案件のアクションは手動で登録してください。トリガによる自動生成は出願案件でのみ利用できます。

Q. 審判請求書や審決を取り込むと、何が自動入力されますか?

査定系審判テーブルの場合、審判請求書の庁ファイル添付で「審判種別・審判請求日・審判番号」が、審決の添付で「審決日・審決種別(勝訴時は登録査定日も)」が取り込まれます。一方、当事者系審判・訂正審判テーブルと異議申立テーブルは自動取込に非対応のため、手動入力が必要です。

Q. 調査案件と係争案件を紐づけたいのですが、係争案件側から操作できません。

紐づけ作業は調査案件側からのみ可能です。調査案件の「データベース > 契約関連案件」タブ「契約案件」テーブルの「対象案件」欄に、係争案件の整理番号を入力してください。登録後は双方のサマリにリンクが表示されます。