国別年金更新設定(更新)とは
国別年金更新設定(更新)とは、商標の権利満了日と更新アクション(更新申請期限と分割納付期限)の設定です。
例えば、日本の場合、「設定登録日」が案件に登録されると、権利満了日を自動計算し「権利満了日」を案件に登録するための「テーブル更新キュー」ができます。
さらに、10年後の更新アクションを案件に登録するための「アクション作成キュー」ができます。
更新アクションの法定期限に処理日が登録されると、次の10年後の年金アクションの「アクション作成キュー」ができます。
更新料を分割納付している場合は、分割後期更新料納付の「アクション作成キュー」ができます。
(登録料納付の分割については、標準アクションの「分割後期登録料納付」アクションで管理しています。)
これらの設定が国別年金更新設定で行われています。
日本の年金制度はシステム標準で設定されています。
なお、外国の国別年金更新設定はお手元で設定が必要です。
更新アクションは手動で登録することもできますので、すべての出願国を設定する必要はありません。
更新アクションを手動で作成し、代理人から報告があった期限を手動で登録する運用も一案です。
国別年金更新設定(更新)を設定する
- 「メニューバー>設定>設定」をクリックします。
- 「年金更新設定>国別年金更新設定」をクリックします。
- 国別年金更新設定の一覧が表示されます。
- 設定する国×商標の「追加」ボタンをクリックします。
- 設定画面がダイアログ表示されます。
各項目の説明はヘルプをご参照ください。
日本の場合は、設定登録日から10年、分割納付は5年と設定されています。

- 「登録」ボタンをクリックして、設定完了です。
国別年金更新設定(更新)(旧バージョンはこちら)
更新設定をする
- 「メニューバー>設定>設定メニュー>年金更新設定ー国別年金更新設定」をクリック
- 国ごとに国別年金更新設定の一覧が表示される
- 設定する国の商標のリンクをクリック
- 適宜入力し、「登録」ボタンをクリック
更新期間起算項目 ※ | 権利の存続期間の起算項目 |
アクション起算項目 ※ | 更新アクションの起算項目 |
更新期間項目オフセット | 更新期間の調整フィールド (例、「設定登録日から10年の前日満了」の場合「-1d」と入力) |
初回更新年数 ※ | 1回目の更新年数 |
初回更新年数分割納付 | 1回目の更新年数のうち、分割納付を行う際の前半の年数 |
更新年数 ※ | 2回目以降の更新年数(分割を考慮しない) |
更新始期オフセット | 存続期間のうち、更新可能な時期を設定しておくことが可能 (例、日本など「満了日の6か月前から開始」となる場合「-6m+1」と入力する) |
備考 | 設定の備考 |
よくあるお問合せ
国別年金更新設定はroot ip導入時、日本のみ設定されておりますが、任意で基本設定をコピーして反映する機能が追加されました。
root ipが独自に調査・作成した各国の年金、更新の基本設定をコピーすることが可能です。・導入時設定されている国別年金更新設定(日本の特許・実用・意匠・商標)
基本設定の反映手順は以下の通りです。
※基本設定をコピーしても、既存の案件に自動的に期限は反映されません。起算項目の再入力等が必要になる点ご留意ください。
・国別年金更新設定ページで「基本設定をコピーして反映する」をクリックする
・注意事項を一読いただき「上記の内容について確認しました」のチェックボックスにチェックを入れます
・基本設定を反映させたい国、法域にチェックを入れ(または全選択ボタンをクリックする)、「登録実行ボタン」をクリックします
※root ipの基本設定が無い国、法域にはチェックボックスは表示されません
・登録が完了すると「既存設定有」と表示されます既存設定がある場合
既存設定がある国の法域には「既存設定有」と表示され、チェックボックスは表示されず、基本設定のコピーはできません。
既存設定がある国、法域に基本設定を反映したい場合は、既存設定を削除してください。削除は以下手順で行います。・国別年金更新設定の通常画面に戻ります
・削除したい設定のボタンをクリックし「編集」をクリックします
・有効Fのチェックを外し「更新」をクリックします
有効Fのチェックを外して更新した設定は削除され、削除した設定の復活はできません(他のマスタ類の有効Fとは異なります)
制度概要
特許:年金は、PCT出願の場合は国際公開日、フィリピンへの直接出願あるいはパリ条約による優先権を主張した出願の場合はフィリピン国内での公開日を起算日として5年次から発生し、特許出願が登録されたかどうかに関わらず、出願の係属中であれば納付を行う必要がある(知的財産法 第55条、2022年特許・実用新案・意匠に関する改正施行規則(以下、施行規則という)1100、1101)
実用新案:実用新案権の権利期間は出願日から7年であり、更新することはできない(知的財産法第109.3条、規則1415)。また、特許権のような年金納付は不要であるが、出願時に公告手数料の納付が必要となる(知的財産法第109条、規則1404,1407,1411)。
意匠:意匠権の権利期間は出願日から15年。意匠権が登録になると出願日を起算日として5年の権利期間が与えられる。その後、6年次前と11年次前に更新手数料の納付を行うことで、合計で最長15年の権利期間を得ることができる。更新手数料は登録期間満了前12月以内に納付しなければならない(知的財産法第118条、規則1518、1519)。
商標:存続期間は登録から10年。
(参考URL)
INPITフィリピンにおける特許、実用新案、および意匠の年金/更新制度の概要 2023年10月31日付の記事
特許庁 諸外国・地域・機関の制度概要(一覧表)商標制度(PDF:158KB)国別年金設定_特許
PCT国内移行後のフィリピン案件では、年金起算項目は国際公開日となりますが、root ipではPCT出願や展開案件に「国際公開日」という項目自体が存在しないため、国別年金設定にはこの項目を直接使用することができません。
この点を踏まえ、rootipでは年金納付の起算日およびアクション起算項目を「公開日」として設定し、PCT展開後のフィリピン案件においてはこの「公開日」に国際公開日を入力していただく運用を推奨しております。
フィリピンの国別年金設定の設定例は以下の通りでございますので、ご参照いただければ幸いです。国別年金設定_実用新案
フィリピンの実用新案の国別年金設定例です。
実用新案では年金が発生しませんので、各国年金年度設定の「年金支払F」「年金アクションF」は空欄とします。国別年金設定_意匠
フィリピンの意匠の国別年金設定例です。
国別更新設定_商標
フィリピンの国別商標更新設定例です。
商標_使用宣誓書提出期限の管理の運用例
複数回、様々なタイミングで提出をする必要のある商標の「使用宣誓書」。
例えば以下のようなタイミングで使用宣誓書の提出期限をrootipでどのように管理可能かご紹介します。- 出願から3年目
- 登録から5年を経過した日から1年以内
- 商標の更新日から1年以内
- 商標の更新日から5年を経過した日から1年以内
・出願から3年目の期限管理
標準アクショントリガ設定で、「出願日」が入力されたら「使用宣誓書提出(出願時)」というアクションが立つよう設定を行うと、案件>出願手続テーブルの出願日に日付が入力された際に、アクション作成キューが立つようになります。
<標準アクショントリガ設定例><アクション作成キュー>
<注意点>
現状、標準アクショントリガの項目を増やすことが出来ない仕様で、かつ、標準アクショントリガ設定で同じアクションを複数回たてることができないため、「使用宣誓書提出(出願時)」は、出願から3年目の期限を、出願日が入力されたら立てる、という設定にのみにご利用ください。
・登録から5年を経過した日から1年以内/商標の更新日から1年以内/商標の更新日から5年を経過した日から1年以内 の期限管理
OAアクション、または、ユーザアクションで管理をお願いいたします。
例えば、発送書類マスタで管理をする場合は、3種類の期限名と基本期限を登録することで、案件のアクション発送日にトリガとなる日付(設定登録日や更新日)を入力したら、自動的に期限を計算する、という管理は可能です。
操作をお試ししたい方は、発送書類マスタのCSVデータをご用意致しましたので、お手隙の際に、テスト環境でCSV操作で発送書類マスタを更新し、フィリピン案件でアクションの追加をお試しください。
発送書類マスタの取込方法と案件内での操作方法
①固定メニューバー設定>CSV操作>案件/アクションマスタ>発送書類>インポート操作>発送書類CSVを読込、へと進み、添付のCSVデータを指定してください。
以下のような画面が表示されますので、全選択⇒一括登録へと進んでください。
②取込が完了しましたら、フィリピン案件の案件メニューバー アクション>OAアクションからアクションの追加へと進み、発送日に日付を入力すると、発送書類欄に以下のような候補が表示されますので、いずれかを選択します。
③アクション期限テーブルに、発送書類マスタに登録された基本期限に基づき、期限計算された日付が期限日に反映されます。
-
国別年金更新設定を登録しましたが、作成済みの案件に設定が反映されません。
-
国別年金更新設定の起算項目を、該当の案件に入力し直すことで設定が反映されます。
例えば「設定登録日」が起算項目になっている場合は、「設定登録日」を一度空白で更新後、再度日付を入力すると、設定を反映するためのキューができるようになっています。
-