企業-事務所データ同期概要
root ipクラウドを導入している企業と特許事務所の間で、双方の環境を独立させたまま、必要なデータを安全かつスムーズに共有・連携できる機能です。
「共有データ」を介してデータの一部を提供・読取する仕組みであり、相手のデータに直接アクセスすることはできない(セキュリティ境界が保たれる)ため、セキュアな情報のやり取りが可能です。
本機能により、「案件データ(書誌情報や庁書類の更新など)」「案件連絡」「ワークフロー」の同期が可能となり、情報のやり取りにかかる手間を削減し、業務効率の向上を実現します。
- 特許事務所のメリット
- 企業側の環境へのログインが不要になります。
- 自組織のroot ipクラウド上でデータ(案件情報など)を更新するだけで企業側にも自動反映されるため、複数の環境へログインしてデータを多重入力(重複入力)する手間が解消され、案件情報の一元管理が可能になります。
- 企業のメリット
- 代理人ユーザの月額利用料が不要になります。
- 事務所側に自社の環境へ直接アクセスさせない仕組みのため、よりセキュアな環境が構築できます。
- ご利用上の留意点(代理人連携機能との仕様の違い)
- 代理人ユーザでは可能だった「請求書の入力」や「ワークフロー(WF)マスタの直接起票」は、現状のデータ同期機能では対応していません(※請求書データや一般包袋ファイルの同期は今後実装予定です)。
- 本機能を利用するには、事務所側でもroot ipクラウド(事務所版)のアカウントが必要となります。
同期データの種類
企業-事務所データ同期機能におけるデータの種類と対応状況は以下の通りです。(2026/1/15時点)
| データの種類 | 同期状況 | 詳細・備考 |
|---|---|---|
| 案件データ | 同期可能 | 書誌情報の共有が可能で、出願日などの差分更新(自動反映・手動反映)に対応しています。 |
| 案件連絡 | 同期可能 | 連携相手ユーザを宛先に含めることで、対応ユーザ宛に展開されて案件連絡が同期されます。 |
| ワークフロー(WF) | 同期可能 | WFステップのどこかに連携相手ユーザが含まれる場合に同期されます。 ただし、相手側にあるWFマスタの直接起票は制限されています。 そのため、最初のステップを起票する側(ワークフローを開始する側)にWFマスタの実体を置く運用を推奨します。 |
| 各種ファイル | 同期可能 | 庁書類(特許庁HTML/XMLファイル)、案件連絡添付ファイル、WF添付ファイルが共有可能です。 |
| 包袋ファイル・アクション包袋ファイル | 今後実装予定 | 通常の包袋ファイル、アクション包袋ファイルの同期機能は今後実装される予定です。 |
| 請求書データ・添付ファイル | 今後実装予定 | 請求書データおよび請求書添付ファイルの同期機能は今後実装される予定です。 |
| アクション・アクション期限 | 同期対象外 | 企業と事務所でそれぞれ管理したい項目が異なるため、同期対象外となっています。 現状では、書誌情報の更新を起算としてキューで更新を行う仕様を想定しています。 |
導入・お申し込みの流れ
料金について
企業-事務所データ同期機能の料金は、無料で提供されています。
テストについて
本番環境での利用に先立って、テスト環境を利用して機能を試すことも可能です。
導入・お申し込みの流れ
本機能を利用開始するまでの手順は以下の通りです。
- データ同期の合意
まず、企業と特許事務所の間でデータ同期機能を利用することについて合意します。 - 双方からのお申し込み
「企業-事務所間データ同期オプション適用申請フォーム」フォームより、企業側・事務所側の双方からお申し込みを行います。 - マッチングと紐付け
株式会社root ipにて、双方のお申し込みのマッチングを確認し、システム上の紐付け作業を行います。 - 完了報告
root ipから紐付け完了の報告がメールで届きます。 - 運用の相談
完了後、具体的な運用ルールについて企業と事務所間で相談して利用を開始します。
案件データ同期(運用)の流れ
- 基本設定(【企業-事務所データ同期】基本設定)
- 共有する項目の設定
データを提供する側の「公開設定」と、データを読み取る側の「取込設定」を行います。
取込設定では、相手側のデータ更新があった際に「自動反映」するか「手動反映」するか、または「反映しない」かなどを設定します。 - 共有する案件の提供
ドロップダウンからの選択、または案件整理番号の一括貼り付けによって、共有したい案件を提供します。
なお、共有できる条件として「出願案件」であること、および「親出願がすべて同じ相手に共有済」であることが必要です。 - 共有された案件の確認
データ提供側と受入側のそれぞれの確認画面にて、共有中となっている案件や、「要承認」「相手方承認待ち」となっている案件のステータスを確認します。 - マスタデータの参照解決
出願人や発明者などのマスタデータについて、相手方のデータと自分の環境のデータを照らし合わせて解決します。
既存のマスタデータを選択して紐付けを行うか、該当するデータがない場合は新規マスタデータを作成します。 - 案件の紐付け / 作成
共有された書誌情報をもとに、システムが既存の当方候補案件を提案するため、それを確認して「承認」することで紐付けを行います。
または、共有された書誌情報から「新規案件作成」を行うことも可能です。
- 共有する項目の設定
- 差分更新(【企業-事務所データ同期】情報を反映する)
紐付け完了後、共有相手のデータに更新があった場合の対応です。
ステップ1の設定に従い、「自動反映」された結果を確認するか、確認画面から更新された値を「適用する」か「適用せず消去」するかを選ぶ「手動反映」によって差分を更新します。 - 案件連絡【企業-事務所データ同期】案件連絡を送信する
連携相手ユーザを宛先に含めてメッセージを送信することで、相手のシステム環境にいる対応ユーザへ自動的に連絡が展開され、双方向でのやり取りが同期されます。
データ同期を解消した場合
データ同期により自組織側へ登録されたデータは、自組織側のデータとして保持されます。
そのため、データ同期を解消した場合でも、貴社側に登録されたデータは削除されず、そのまま残ります。
また、ファイル類についても自組織側にコピーされたうえで登録されるため、データ同期を解消しても無くなることはありません。
テスト環境における例外的なケース
以下の事象は、特定の条件下でのみ発生するテスト環境特有の例外的なケースです。
発生する事象
案件に同一の庁書類が重複して登録される
案件図面を取り込むためのテーブル更新キューが発生する
発生条件
テスト環境である(庁ファイルの実体がコピーされていない状態)
案件の共有紐付け前に、双方の環境で特許願が登録されている
対応方法
本事象はテスト環境に起因する例外的なケースであり、通常運用には影響しません。
そのため、本事象が発生した場合も、キューはそのまま登録して問題ありません。特別な対応は不要です。
